2014年 11月号 NO.172
【明日へのことば】

わが体験、平和と和解を語り継ぐ
雨宮 剛



青山学院大学名誉教授の雨宮剛(あめみやつよし)さんは1934(昭和9)年、愛知県で生まれました。“神風”を信じる純情な軍国少年は敗戦に絶望、その後、旧日本軍の残虐行為を体験したフィリピン青年の話に大きな衝撃を受けます。雨宮さんは戦争の罪悪について考えを深めるため英語を学ぼうと決意し、24歳のときにアメリカに渡りました。あるアメリカ人実業家の援助で学業を全うできたのですが、半世紀近くたってその真意を知り、言葉を失いました。雨宮さんは戦争の犠牲となった人々への謝罪と償いを自らの使命と定め、英連邦戦没捕虜追悼や難民救援活動に取り組み続けています。 [聞き手 坂口憲一郎]