2001年 5−6月号 NO.25
【こころの時代】

妻・三浦綾子との歳月
三浦光世



小説『氷点』などで知られる作家、三浦綾子さんは1999(平成11)年、77歳で亡くなりました。1939(昭和14)年に尋常高等小学校の代用教員となった綾子さんは、敗戦の翌春、教え子を死に駆り立てた軍国教育の過ちに気づき、みずから教師の職を退きます。その直後、肺結核にかかり、不信と虚無の荒廃した療養生活が始まりました。そこで再開したおさななじみの男性の、人間性と深い愛情を通してキリスト教の信仰に目覚め、入信しますが、その男性は病が悪化して天に召されてしまいます。深い打撃を受けた綾子さんを、自身も大病を克服した経験を持つ光世さんが病床に見舞い、その励ましと祈りに支えられ、徐々に病も軽快して退院。1959年に二人は結婚しました。