2004年 12月号 NO.53
【こころの時代】

「病を見て人を見ず」
の言葉を戒めに
〜結核予防の半世紀

青木正和



 青木正和さんは、1927(昭和2)年生まれです。53年に東京大学医学部を卒業、インターン修了後、結核予防会結核研究所に勤務し、以来、50年以上にわたり、結核の撲滅に取り組んできました。2000(平成12)年、財団法人結核予防会会長に就任。『結核の歴史』(講談社)をはじめ多くの著書があり、開発途上国の結核対策にも貢献しています。  また、青木さんの妻・玉《たま》さんは、作家・幸田文《あや》さんの長女です。幸田文さんは生前、青木さんの話を参考に、結核療養所の生と死の人間模様を描いた名作『闘《とう》』を発表しています。  [聞き手 上野重喜《しげき》]