護摩中に倒れしつまが四十年かけ一万座護摩を今日成満じょうまん

和歌山県 ペンネーム 浦上 蓮甫 (75歳)

高野山の僧侶の夫は、昭和五十九年に発願した一万座護摩の最中に脳出血で倒れた。でも夫はリハビリに励み、右半身不随の身で車椅子と杖を使い再開し、左手一本で護摩をいた。そしてとうとう四十年かけて今年成満した。私は嬉し涙を流した。

※護摩とは、密教の秘法。火を焚き上げ拝み、願いの護摩木を焚く。

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