長男の俺の役目と気負い押す父の遺骸を焼くこのボタン

香川県 樋口 淳一郎 (62歳)

父の亡くなったあと、少し衰弱していた僕は、係の人の呼び声に立ち上がった。誰も言わなかったが、父を送るのは僕の役目と思った。母は、僕に手を添えながら、何か言ったようだった。僕は、父に別れとびを言いながら、ボタンを押した。

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